過度な有酸素運動と基礎代謝以下のカロリー制限がNGな理由
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2025 / 11 / 07
最終更新日:2025年11月7日
「とにかく早く痩せたい」と思って、長時間の有酸素運動や、食事を極端に減らすダイエットをしていませんか?
一見すると効果的に見えますが、実はそれこそがダイエットが続かない最大の原因です。
この記事では、パーソナルトレーナーの立場から、過度な有酸素運動と基礎代謝以下のカロリー制限がなぜNGなのかを徹底的に解説します。
正しい知識を身につけ、健康的かつリバウンドしない体作りを目指しましょう。
Contents
まず知っておきたい「基礎代謝」とは?

基礎代謝の役割
基礎代謝とは、生きているだけで消費されるエネルギー量のことです。
心臓を動かしたり、呼吸をしたり、体温を維持するために使われるエネルギーで、1日の総消費カロリーの約60〜70%を占めます。
つまり、基礎代謝を下回る食事制限をしてしまうと、体が生命維持に必要なエネルギーさえ足りない状態になり、筋肉量が減少、代謝が低下していくという悪循環に陥ります。
基礎代謝を下回る食事制限が招く影響
- 筋肉量が減って、消費カロリーが減る
- 代謝が落ち、体が「省エネモード」になる
- ホルモンバランスが崩れ、脂肪を溜め込みやすくなる
- イライラや倦怠感、肌荒れ、便秘などの不調が出やすくなる
つまり、「食べないほど痩せる」は完全な誤解です。
一時的に体重は落ちても、それは筋肉と水分が減っただけであり、リバウンドのリスクが非常に高くなります。
過度な有酸素運動が逆効果になる理由

「食べない+たくさん走る」という組み合わせは、一見ストイックで痩せそうに見えます。
しかし実際には、筋肉を削り、代謝を落とすだけの悪循環を生みます。
有酸素運動は本来、脂肪燃焼・血流改善・心肺機能の向上に効果的です。
ところが、1時間以上の長時間運動を頻繁に行うと、体は脂肪だけでなく筋肉もエネルギーとして使い始めます。
これを「カタボリック(筋肉分解)」と呼びます。
筋肉が減れば当然、代謝が下がります。
その結果、「前より食べていないのに太る」「有酸素をやめたら一気にリバウンドした」という現象が起こります。
さらに、有酸素運動をやりすぎるとストレスホルモンであるコルチゾールが増加し、体は脂肪を蓄えやすい状態に。
疲労感・睡眠の質の低下・イライラなども増え、結果的に継続が難しくなってしまいます。
有酸素運動は悪ではありません。
ただし、目的が「脂肪を減らすこと」であれば、やればやるほど良いというわけではないのです。
「食べない×走りすぎ」が生む悪循環
過度な有酸素運動と基礎代謝以下の食事制限を同時に行うと、体は「命を守るための省エネモード」に入ります。
この状態では、脂肪を落とすどころか、筋肉がどんどん削られていきます。
筋肉が減ることで体の張りがなくなり、見た目は「痩せた」というよりも「やつれた」「貧相」な印象に。
また、食事を戻した瞬間にリバウンドする確率も非常に高くなります。
これは、基礎代謝が落ちた状態で以前と同じ量を食べるため、摂取カロリーが常にオーバーしてしまうからです。
つまり、「努力したのに前より太りやすくなる」という皮肉な結果を招きます。
筋肉を守ることが痩せる近道

リバウンドしないために最も重要なのは、筋肉を守りながら脂肪を落とすこと。
筋肉は体の中で最もエネルギーを消費する組織であり、代謝の中心です。
筋肉が多い人ほど、寝ている間でも脂肪を燃やしやすい体になります。
そのため、ダイエットの基本は「筋肉を落とさない」こと。
むしろ、筋トレを通じて筋肉を増やし、代謝を上げることが理想です。
有酸素運動だけでは、筋肉を維持することは難しいため、筋トレと有酸素運動のバランスが重要になります。
週2〜4回の筋トレ+週2〜3回の軽い有酸素運動(20〜40分)を目安にすると、筋肉を維持しながら効率的に脂肪を燃焼できます。
食べながら痩せるための食事バランス

極端に食事を減らすのではなく、栄養バランスを整えることが痩せるための本質です。
おすすめは「PFCバランス(たんぱく質・脂質・炭水化物)」を意識した食事。
目安としては以下の割合です。
- たんぱく質:20〜30%
- 脂質:20〜25%
- 炭水化物:45〜55%
この範囲内で、1日の摂取カロリーを基礎代謝+活動量(TDEE)の約90%程度に調整するのがベストです。
これにより、体に必要な栄養を保ちながら脂肪をゆるやかに落とせます。
「食べながら痩せる」ことこそ、リバウンドしないダイエットの真髄です。
たんぱく質をしっかり摂ることで筋肉を守り、体脂肪だけを落とす理想的な減量ができます。
基礎代謝を下げないために必要な栄養と生活習慣

ダイエット中に最も避けたいのが「基礎代謝の低下」です。
基礎代謝とは、寝ている間や安静時にも使われるエネルギー量のことで、これが落ちると同じ食事量でも太りやすく、痩せにくくなってしまいます。
過度なカロリー制限や有酸素運動のやりすぎは、この基礎代謝を大きく下げる原因になります。
特に、筋肉量の減少は代謝低下の最大の要因。
筋肉を維持するためには、十分なたんぱく質摂取が欠かせません。
体重1kgあたり1.6〜2.0gを目安に、肉・魚・卵・プロテインなどをバランスよく摂りましょう。
また、睡眠不足やストレスも代謝を下げる大きな敵です。寝不足が続くとホルモンバランスが乱れ、筋分解が進みやすくなります。
加えて、冷え性や血流の悪化も代謝を停滞させる要因のひとつ。
湯船につかる、軽いストレッチを行うなど「体を温める習慣」も大切です。
ダイエットでは「削ること」ばかりに意識が向きがちですが、実は“燃やす土台”を整えることが最優先。
栄養・睡眠・筋肉を守る習慣が、結果的に最も効率よく脂肪を落とす近道になります。
継続できるダイエットが最終的に最も効率的
短期間で結果を出そうとするあまり、食べなかったり、毎日長時間の有酸素運動を行ったりする人がいます。
しかし、これは一時的な体重減少に過ぎず、代謝が落ちた状態でリバウンドを招くリスクが非常に高いです。
真に「痩せ続ける体」をつくるには、続けられるペースで生活習慣を整えることが欠かせません。
たとえば、食事は我慢ではなく“コントロール”。
無理に糖質をカットするのではなく、食べるタイミングと量を調整し、筋肉を維持しながら脂肪を減らすことを意識します。有酸素運動も、毎日追い込みすぎるより週2〜3回のペースで十分です。
体にストレスを与えすぎず、代謝を落とさない範囲で続けることが大切。
僕がトレーナーとして多くの方を見てきて感じるのは、“頑張りすぎない人ほど結果を出す”ということ。
続ける前提で計画を立てる人は、ストレスなく習慣化でき、半年・1年後に確実に体が変わっています。
結局のところ、継続こそ最強のダイエット法です。
良くある質問
有酸素運動はどのくらいやればいいですか?
目的によりますが、脂肪を燃やしたい場合は1回30〜45分を週2〜3回が目安です。
毎日1〜2時間も行うと筋肉分解が進み、代謝が下がって逆効果になることも。
食べないほうが早く痩せる気がするのですが、本当に食べたほうがいいですか?
食べないダイエットは一時的に体重が減りますが、それは「筋肉+水分」が落ちているだけ。代謝が下がってリバウンドしやすくなります。大切なのは、“食べながら痩せる”バランス。特にたんぱく質をしっかり摂ることで筋肉を守り、脂肪だけを落とすことができます。
基礎代謝を上げるには何をすればいいですか?
一番の近道は筋肉量を増やすことです。筋トレで筋肉を刺激し、十分な栄養(特にたんぱく質・鉄・ビタミンB群)を摂ることで代謝が上がります。
運動はどれくらい必要ですか?
週2〜3回、30〜60分程度の運動を継続するのが理想です。
食事制限をしない分、日常的な活動量を増やすことが鍵。
本日の著者

○名前 糸井 元哉 (いとい もとや)
○趣味:都内のお洒落カフェ巡り
○実績
2024 APF GUARDNER BELT CUP クラシックサーフ部門 3位
店舗詳細

- パーソナルジムBEYOND 溝の口店
- 神奈川県川崎市高津区溝口2-14-31 MSメディカルビル6A
- 営業時間 8:00~23:00
- 電話番号 044-811-0810
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