脂質=太るはもう古い!?
BLOG
2025 / 07 / 09
最終更新日:2025年7月19日
「ダイエット中は脂質を控えるべき」——そんな考え方は、もはや時代遅れかもしれません。
脂質(脂肪)は確かに1gあたり9kcalとカロリーが高く、「太りやすい」イメージを持たれがちですが、実は私たちの体にとって非常に重要な栄養素です。
脂質は、ホルモンの材料や細胞膜の構成成分となり、さらには脂溶性ビタミン(A・D・E・K)の吸収を助ける働きもあります。
特にダイエットや筋トレに励む人ほど、脂質を正しく選び、適量を摂取することが成功の鍵となります。
Contents
3種類の脂肪酸とその役割
脂質は大きく分けて次の3種類に分類されます。
飽和脂肪酸
主に動物性食品に含まれ、室温で固体になりやすいタイプの脂。
- 主な食品:バター、ラード、牛・豚の脂身、チーズなど
- 特徴:過剰摂取で動脈硬化や内臓脂肪増加のリスクがあるが、適量ならエネルギー源として重要
不飽和脂肪酸
主に植物や魚に含まれる脂で、常温で液体のものが多い。
一価不飽和脂肪酸(オメガ9)
- 主な食品:オリーブオイル、アボカドなど
- 特徴:LDLコレステロールを下げる作用があり、地中海食でも重要視される
多価不飽和脂肪酸(オメガ3・6)
- 主な食品:青魚、亜麻仁油、えごま油、ナッツ類など
- 特徴:ホルモンバランスや抗炎症作用に関与。ダイエット中に欠かせない
トランス脂肪酸(避けるべき脂)
- 主な食品:マーガリン、ショートニング、加工菓子、ファストフードなど
- 特徴:心疾患リスク増大や脂肪肝の原因として問題視されている
脂質をカットすると起こるデメリット
脂質を「0」に近づけるダイエットは、一時的に体重が減ることはあっても、長期的には以下のような問題が起こります。
ホルモンバランスの乱れ
脂質は性ホルモンや副腎皮質ホルモンの材料。女性は生理不順や無月経、男性はテストステロン低下による筋肉減少などが起こることも。
代謝の低下
脂質不足により、甲状腺ホルモンの働きが鈍り、基礎代謝が落ちやすくなります。
結果として“食べてないのに痩せない”状態に。
肌・髪・爪のトラブル
細胞膜や皮脂の材料となる脂質が不足すると、肌荒れ・乾燥・抜け毛・爪割れが起こりやすくなります。
メンタルの不安定化
脳の約60%は脂質。
オメガ3系脂肪酸は神経伝達物質の材料にもなるため、不足でイライラや集中力低下を引き起こします。
便秘のリスク
脂質は腸のぜん動運動を促す潤滑油的な役割もあり、極端な制限は便秘や腸内環境の悪化にもつながります。
ダイエットにおける脂質の役割と最適量
脂質はエネルギーの安定供給源
糖質と比較して、脂質は1gあたり9kcalと高カロリー。
しかし、血糖値を急激に上げずにエネルギーを供給できるため、脂質を活用した“低糖質ダイエット”では脂質が重要なカロリー源になります。
筋トレとの相性も良い
脂質によってテストステロン(筋肉増強ホルモン)の分泌が促進されることがわかっており、ボディメイクにおいても脂質は「筋肉の味方」となります。
摂取量の目安
- 一般的には総摂取カロリーの20〜30%が目安。
- 例:2000kcalの食事 → 脂質は400〜600kcal(約44〜66g)
- 女性や低糖質ダイエット中の人は35%程度まで上げるケースも
摂るべき脂質・避けるべき脂質
積極的に摂りたい脂質源
- オリーブオイル:抗酸化作用の強いポリフェノールも豊富
- アボカド:ビタミンEやカリウムも同時に摂取可能
- 青魚(サバ、イワシ、サンマ):EPA・DHAが豊富。週2〜3回の摂取が推奨
- ナッツ(アーモンド、くるみ):間食に最適。食物繊維・ミネラルも豊富
- 亜麻仁油・えごま油:オメガ3の供給源。加熱せずにドレッシングやスムージーに
控えたい脂質源
- マーガリン、ファストフード:トランス脂肪酸を含む可能性が高い
- スナック菓子・市販の洋菓子:脂質に加えて糖質も多く、過剰摂取しやすい
- 加工肉(ウィンナー・ベーコンなど):飽和脂肪酸+添加物の組み合わせ
外食で良質な脂質を摂れる料理例
忙しい日常の中で外食が多くても、選び方次第で脂質の質は大きく変えられます。
地中海料理
- オリーブオイルをたっぷり使った魚料理やサラダ
- フムス(ひよこ豆のペースト)やオリーブも豊富
和食
- 焼き魚定食(サバ、サンマなど):EPA・DHAが豊富
- 冷奴にえごま油をかけるなどの工夫も
韓国料理
- サムギョプサルよりも「ゆで豚+サンチュ」がおすすめ
- ナムルにごま油が使われていて、適度な不飽和脂肪酸が摂取可能
カフェ飯
- アボカドトースト+卵
- チキンサラダにナッツやオリーブオイル入りドレッシングをトッピング
回転寿司
- サーモン、ブリ、イワシなど脂の乗った青魚
- 揚げ物は避け、なるべく刺身や炙りで選ぶ
コンビニ
- サラダチキン+ナッツ+オリーブオイルドレッシング
- ゆで卵、いわし缶、サバ缶(味付け注意)なども手軽でおすすめ
避けた方がいい外食料理
外食は便利ですが、脂質の“質”を意識しないと、知らずにトランス脂肪酸や過剰な飽和脂肪酸を摂ってしまうことも。
以下のようなメニューは、頻度や量に注意が必要です。
ファストフード
- フライドポテトやハンバーガーなどは、トランス脂肪酸や酸化した油を含む可能性が高い
- パンやソースも糖質・脂質過多になりがち
揚げ物中心の定食
- とんかつ、唐揚げ、エビフライ定食などは、衣と揚げ油で脂質量が急増
- 揚げ油が古い場合、酸化リスクも
ラーメン
- 特に「こってり系」「豚骨系」はスープに動物性脂肪やラードが多く含まれ、カロリー過多に
- 麺の油も加わり、総脂質量が多くなる傾向
洋食のクリーム系料理
- グラタン、ドリア、クリームパスタなどはバターや生クリームによる飽和脂肪酸が豊富
- 食後に胃もたれする人は要注意
カツ丼・天丼などの揚げ物丼
- 脂質+糖質の組み合わせで脂肪蓄積リスクが高く、栄養バランスも偏りがち
中華の炒め物
- 回鍋肉、酢豚、油淋鶏などはラードや大量の油で調理されていることが多く、脂質量が読みにくい
脂質とビタミンの関係
脂質を摂取することで、ビタミンA・D・E・Kといった脂溶性ビタミンの吸収率が向上します。
これらのビタミンは肌、免疫、骨、血液の健康などに不可欠。
いくら野菜を食べても、脂質が不足していると吸収されにくく、栄養が無駄になることもあるのです。
脂質は“質”と“バランス”が命
脂質をうまく活用する鍵は、「何をどれだけ摂るか」にあります。
以下のようなポイントを意識しましょう
- オメガ6脂肪酸(サラダ油や加工食品)を摂りすぎず、オメガ3:オメガ6=1:4を意識
- サプリよりもまずは自然食品から摂取
- 加熱に強い脂(例:ココナッツオイル)と非加熱用(例:えごま油)を使い分ける
脂肪燃焼を促す“良質な脂”
以下は脂肪燃焼を助ける脂質源の代表格です。
MCTオイル(中鎖脂肪酸)
- 消化・吸収が早く、すぐにエネルギーに変換される
- ケトジェニックダイエットにも利用される
オメガ3脂肪酸
- EPA・DHAが体脂肪燃焼に効果的という研究多数
- 炎症を抑え、筋肉の回復や代謝促進に貢献
ココナッツオイル
- ラウリン酸が豊富で抗菌作用もあり、内臓脂肪を減らす効果も示唆されている
アボカド・オリーブオイル
- 血糖値を安定させる食事の一部として、脂肪の蓄積を抑える
“脂質=悪”の誤解を捨て、賢くダイエット
「脂質=太る」は、もはや時代遅れの考え方です。
現代の栄養学では、脂質は健康的なカラダ作りに欠かせない重要な栄養素であることが明らかになっています。
特に、アボカド・ナッツ・青魚・オリーブオイルなどに含まれる“良質な脂”は、代謝を高め、ホルモンバランスを整え、美容やメンタルの安定にも大きく貢献します。
大切なのは、「脂質をゼロにする」のではなく、「どんな脂を、どれくらい摂るか」という視点。
BEYOND溝の口店では、お客様一人ひとりのライフスタイルや体質に合わせた“脂質の最適化”戦略を提案しています。
- ダイエットしても痩せにくい…
- 肌荒れや便秘に悩んでいる…
- 食べていないのに体重が落ちない…
そんなお悩みがある方こそ、脂質の摂り方を見直すことで、身体は驚くほど変わります。
正しく脂を選び、賢く摂る。それが、無理なくキレイに痩せる近道です。
店舗詳細
パーソナルジムBEYOND 溝の口店
神奈川県川崎市高津区溝口2-14-31 MSメディカルビル6A
営業時間 8:00~23:00
電話番号 044-811-0810
ビヨンド溝の口店ではインスタグラムでリール動画の投稿も行っております。
トレーナーへの質問コーナーや自宅で出来るトレーニングの紹介も投稿しているので下記URLより
ぜひご確認ください!