睡眠不足がダイエットや筋肉に与える影響とは?
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2025 / 09 / 10
最終更新日:2025年9月10日
睡眠は「食事」「運動」と並ぶボディメイクの三本柱です。
近年の研究では、睡眠不足が食欲や代謝、筋肉合成に深く影響し、ダイエットや筋トレ効果を阻害することが明らかになっています。
本記事では科学的根拠をもとに、睡眠不足が体脂肪や筋肉に与える影響を解説します。
Contents
睡眠のメカニズム
睡眠はレム睡眠とノンレム睡眠が90分周期で繰り返される構造を持っています。
ノンレム睡眠はさらに浅い段階から深い段階まで分かれ、特に深いノンレム睡眠(徐波睡眠)は心身の回復とホルモン分泌に重要です。
一方レム睡眠は脳の情報整理や学習・記憶の定着に関わります。
この周期のバランスが乱れると、成長ホルモンの分泌やインスリン感受性の維持が妨げられ、体脂肪や筋肉の調整にも悪影響を及ぼします。
例えば、深いノンレム睡眠の不足は筋肉修復力の低下につながり、レム睡眠不足は交感神経の過活動やストレス反応の増大を招きます。
つまり「どのくらい寝るか」だけでなく「どのように寝るか」もボディメイクには不可欠なのです。
睡眠とホルモンの関係
睡眠は単なる休息ではなく、内分泌システムに深く関与しています。
特に体脂肪の増減や筋肉合成に直結するホルモン群は、睡眠の量と質に敏感に反応します。
成長ホルモン
成長ホルモンは筋肉の修復・合成、脂肪の分解を促進する最重要ホルモンの一つです。
深いノンレム睡眠に入った直後に分泌がピークを迎えます。
カリフォルニア大学の研究では、6時間未満の睡眠を続けた被験者は成長ホルモン分泌量が平均20〜30%減少したことが報告されています。
これはトレーニーにとって致命的で、筋肥大の効率を著しく下げる可能性があります。
コルチゾール
ストレスホルモンであるコルチゾールは、睡眠不足で過剰に分泌されます。
慢性的に高い状態が続くと筋肉の分解(カタボリック)が進み、さらに内臓脂肪の蓄積を促すことが知られています。
実際に、シフト勤務者や睡眠障害を持つ人は肥満リスクが1.5〜2倍になるとする疫学研究も存在します。
レプチンとグレリン
食欲をコントロールする二大ホルモンも睡眠不足で大きく乱れます。
レプチン(満腹ホルモン)は減少し、グレリン(食欲促進ホルモン)は増加します。
シカゴ大学の実験では、睡眠時間を4時間に制限したグループは、8時間睡眠のグループに比べて食欲が24%増加し、特に高炭水化物・高脂肪食品を欲する傾向が強まりました。
インスリン
睡眠不足はインスリン感受性を低下させます。
スタンフォード大学の研究では、1週間の睡眠不足で耐糖能が約30%低下したと報告されています。
これは血糖コントロールの悪化を意味し、脂肪燃焼効率の低下や筋肉グリコーゲンのリカバリー遅延につながります。
睡眠不足がダイエットに与える影響
食欲増加とカロリー摂取量の増加
シカゴ大学の研究では、睡眠時間が4時間の被験者は、8時間睡眠の被験者よりも約300kcal多く摂取する傾向があることがわかっています。
これはグレリン増加とレプチン低下が関係しています。
脂肪燃焼効率の低下
睡眠不足はインスリン感受性を下げ、脂肪の代謝を妨げます。
その結果、同じ食事と運動をしていても脂肪が落ちにくくなる可能性があります。
脂肪蓄積のリスク増加
睡眠不足が続くと、体は「飢餓状態」と誤認し、脂肪を蓄えやすくなります。
特に内臓脂肪の増加に直結することが報告されています。
ショートスリーパーについて
ショートスリーパーとは、一般的な成人よりも少ない睡眠時間(5〜6時間以下)で日中の活動に支障を感じない人々を指します。
遺伝子変異や個体差により、このような短時間睡眠でも健康を維持できるケースがあります。
ただし、多くのショートスリーパーでも長期的には代謝やホルモンバランスに影響が出る可能性があり、筋肉合成や脂肪代謝において一般的な7〜9時間睡眠を取る人より不利になるリスクがあります。
研究では、ショートスリーパーは一般成人に比べてコルチゾールが高く、インスリン感受性が低下する傾向があることが示されています。
筋トレやダイエット目的の場合、ショートスリーパーであっても深いノンレム睡眠を確保する工夫が必要です。昼寝や就寝前のルーティン、光環境の調整などによって質を高めることで、短時間でも筋肉回復や脂肪代謝の効率をある程度維持できます。
二度寝や昼寝の影響
二度寝や昼寝は、睡眠不足を補う手段として有効ですが、取り方によってメリットとデメリットがあります。
短時間昼寝のメリット
10〜30分のパワーナップは覚醒レベルの向上、集中力や注意力の改善に効果があります。
また、心拍数や血圧の安定にも寄与し、日中のストレス軽減にもつながります。
トレーニングやダイエット中であれば、疲労回復や食欲ホルモン・ストレスホルモンのバランス維持にも有効です。
長時間昼寝や二度寝のリスク
長時間や遅い時間の昼寝は体内時計を乱し、夜間のノンレム睡眠が浅くなることがあります。
その結果、成長ホルモンの分泌低下、コルチゾール過剰分泌、筋肉回復や脂肪燃焼効率の低下を招く可能性があります。
さらに眠気のリバウンドにより、日中の活動量(NEAT)が減少するリスクもあります。
昼寝を有効活用するコツ
昼寝は午後2時までの20分前後を目安に取り入れると理想的です。
短時間で切り上げることで夜間睡眠を妨げず、筋肉修復や代謝効率の維持に貢献します。
さらに、就寝前のルーティンや光環境の調整と組み合わせることで、昼寝の効果を最大化できます。
昼寝の正しい取り入れ方
昼寝を効果的に取り入れるためには、時間帯・長さ・環境づくりを意識することが大切です。
昼寝に最適なのは 13時〜15時の間。夜の睡眠に悪影響を与えないためにも、遅くとも15時までに済ませましょう。
昼寝の理想的な長さは 10〜20分のパワーナップ。
これ以上長く寝てしまうと深い眠りに入り、起きた後にだるさ(睡眠慣性)が残ることがあります。
どうしても長く寝たい場合は、90分間寝て睡眠サイクルを1セット終える方法もあります。
環境面では、静かで暗い場所を選び、アイマスクや耳栓を活用すると効果的です。
オフィスなどでは机に伏せるだけでも脳は休まります。
昼寝の前にコーヒーを飲む「カフェインナップ」もおすすめです。
カフェインは摂取から20分ほどで効き始めるため、目覚めと同時に頭がスッキリしやすくなります。
起きたらまず 太陽光を浴び、軽いストレッチや水分補給 を行いましょう。
これによって体が覚醒し、午後の作業効率が大きく高まります。
昼寝は特に午後の集中力を高めたい人や睡眠不足の人に効果的です。
ただし、夜型の人が遅い時間に昼寝をすると睡眠リズムが崩れやすいため注意が必要です。
自分のライフスタイルに合わせて取り入れることで、昼寝は最高のパフォーマンスアップ習慣になります。
本日の著者
○名前 糸井 元哉 (いとい もとや)
○趣味:都内のお洒落カフェ巡り
○実績
2024 APF GUARDNER BELT CUP クラシックサーフ部門 3位
店舗詳細
- パーソナルジムBEYOND 溝の口店
- 神奈川県川崎市高津区溝口2-14-31 MSメディカルビル6A
- 営業時間 8:00~23:00
- 電話番号 044-811-0810
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